鈴木さちこ

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—2025.04.15
『鉄道ジャーナル』休刊

残念ながら、2025年4月21日発売の6月号で休刊となります。

『鉄道ジャーナル』で、2009〜2010年に『電車の顔』という連載を担当しました。
電車の正面顔をイラスト化。さらに顔や車両全体、走行区間の環境などを合わせて性格を考えて擬人化してテキストを描きました。その擬人化した電車を、「徹子の部屋」を真似て「鉄子の部屋」に招いた様子をイラストにしたものを添えました。『鉄道ジャーナル』では、異質なコーナーだったと思います。
連載に加筆して、誕生したのが単行本『電車の顔』

加筆部分はかなり豪華で、編集長の宮原さんには感謝しきれません。
私の希望をすべて通していただきました。
憧れのカシオペアに乗車、さらに稚内へ。
開通したばかりの九州新幹線(新大阪〜鹿児島中央)に乗ることもできました。

宮原さんとの出会いを思い出すと…。
私は映像制作会社を辞めてフリーになり、
イラストと文章で旅の仕事がしたいと思っていました。
書店で『旅と鉄道』を手に取ったところ
売り込み募集の記事があったので、作品ファイルを送りました。
忘れた頃に同じ出版社の『鉄道ジャーナル』から連絡が。

編集部を訪れ、宮原さんとお話していると
「電車の顔をテーマに連載しませんか」と。
『鉄道ジャーナル』はものすごく鉄分多めなので
不安もありましたがお受けしました。
宮原さんと話が盛り上がり、そのまま飲みにくことに。
美味しいものとお酒でさらに盛り上がり、
「和歌山県に行ったことないから行ってみたいんです」
と私がポロっと言うと
「じゃあ、来週行ける?イラスト付き、テキスト2000字ね」
その1週間後には『旅と鉄道』の取材で、和歌山県の秘境、龍神温泉にいました。

自由な身で若かったのもありフットワークが軽かった。
今思えば、私の取材仕事のベースが作られたような気がします。
初めて訪れる土地で、初めて会う人々との交流の楽しさ。
自分の書いた記事が誌面に掲載され、本屋で手に取れる喜び。

紙の雑誌が少なくなってきて寂しく思います。
宮原さん、お疲れ様でした。





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